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年末調整のあとに取り組むべき「法定調書」の作成と提出—個人事業主が押さえておきたい手続き

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年末調整のあとに取り組むべき「法定調書」の作成と提出—個人事業主が押さえておきたい手続き

年末調整のあとに取り組むべき「法定調書」の作成と提出—個人事業主が押さえておきたい手続き

2024/11/13

年末調整が終わると、個人事業主には**「法定調書」**の作成と提出が求められます。

法定調書は、支払先の従業員や外注先に対して支払った金額や源泉徴収額を明確にするための書類で、

税務署に提出する義務があります。

法定調書は主に翌年1月末までの提出が義務付けられているため、年末調整と合わせて早めに準備を進めましょう。

今回は、法定調書の基本的な内容と提出の手順について詳しく解説します。

1. 法定調書とは?

法定調書は、事業主が1年間に支払った給与や報酬、外注費、地代などを明らかにするための書類で、税務署に提出する義務があります。

これにより、支払先の所得や税額を正確に報告し、税務署が収入を把握するために使用されます。

a. 法定調書の対象

法定調書は、主に以下の支払いに関する記録を報告するための書類です。

  • 給与所得の支払調書: 従業員に対する給与や賞与、源泉徴収税額の報告
  • 報酬・料金等の支払調書: 外部の専門家や外注先への報酬や手数料など
  • 不動産の使用料等の支払調書: 不動産の賃借料、地代など

b. 提出先と期限

法定調書は事業所を管轄する税務署に提出します。提出期限は翌年1月31日であり、この日までに提出を完了しないと、罰則の対象となることがあります。

2. 法定調書の種類と記載内容

法定調書にはいくつかの種類があり、支払い内容ごとに異なる様式が必要です。

以下は主な法定調書の種類と、それぞれの記載内容です。

a. 給与所得の支払調書

給与所得の支払調書は、従業員に支払った給与、源泉徴収した税額、社会保険料控除額などを記載します。

この調書は、事業主が1年間に支払った給与の総額と源泉徴収の記録を報告するための重要な書類です。

  • 記載内容: 支給した給与総額、源泉徴収税額、社会保険料控除額など
  • 従業員ごとの記載: 従業員一人ひとりについて記載し、全員分をまとめて税務署に提出します。

b. 報酬・料金等の支払調書

外注先や個人事業主など、事業と直接契約を結んで報酬を支払った場合には、報酬・料金等の支払調書を作成します。

これには、支払先の報酬額と源泉徴収額を記載します。

  • 記載内容: 支払金額、源泉徴収税額、支払先の氏名や住所など
  • 提出が必要なケース: 外部のフリーランスや業務委託先に報酬を支払った場合、支払金額が5万円を超えると報告が必要になります。

c. 不動産の使用料等の支払調書

不動産の使用料、地代や家賃の支払いに関しては、不動産の使用料等の支払調書を作成します。

この調書は、主に賃貸借契約に基づく支払いについて報告するものです。

  • 記載内容: 不動産の使用料、借地料、支払先の氏名や住所
  • 提出対象: 支払い総額が15万円を超える場合に提出が必要です。

3. 法定調書の作成手順

法定調書を正しく作成するためには、年末調整で使用したデータや経理資料を基に、各種調書を作成していきます。

年末の支払い内容を整理し、支払金額や源泉徴収税額に間違いがないか確認しましょう。

a. 支払内容の確認

まず、従業員の給与や賞与の支給額、外注先への報酬額、不動産の使用料など、年間の支払い内容を確認します。

年末までの支払状況が正確に反映されているかをチェックし、特に未払いの部分や支払漏れがないか確認しましょう。

  • 給与台帳の確認: 従業員の給与に関する調書を作成する際には、給与台帳をもとに各従業員の年間支給額と源泉徴収額を確認します。
  • 契約書の再確認: 外注先との契約内容や不動産の賃借契約についても、支払額が合っているか確認し、契約書と照らし合わせます。

b. 法定調書の作成方法

法定調書のフォーマットは、税務署のホームページからダウンロードでき、手書きまたはパソコンで作成することが可能です。

また、会計ソフトを利用して自動で作成できる場合もあり、効率的に手続きを進めるためにソフトの活用もおすすめです。

  • 会計ソフトの利用: 会計ソフトによっては、給与明細や支払い内容をもとに自動で法定調書を作成できる機能があるため、日々のデータ入力を行っている場合は非常に便利です。
  • 書類のチェック: 調書作成後は、記載内容に間違いがないか再度確認します。特に、支払額や源泉徴収税額の入力ミスがないよう、書類の最終確認を行います。

4. 法定調書の提出方法と提出期限

法定調書は、翌年の1月31日までに事業所の所在地を管轄する税務署へ提出します。

提出方法には、郵送、税務署窓口への持参、またはe-Tax(電子申告)によるオンライン提出が可能です。

a. 提出方法

  • 郵送での提出: 税務署の提出先に郵送する際は、控えと返信用封筒を同封すると受領印が押された控えが返送されます。
  • e-Taxでの提出: e-Taxでのオンライン提出も可能で、インターネット上で簡単に手続きが完了します。年末から年始は提出が混雑することが予想されるため、早めの提出がおすすめです。

b. 提出期限を守る重要性

提出期限は1月31日までです。期限を過ぎてしまうと、罰金や過料の対象になる可能性があるため、

早めに準備し、遅れないように提出しましょう。

5. 法定調書作成の注意点

法定調書の作成や提出に関して、特に注意しておきたい点がいくつかあります。

正確な記載と提出が重要であり、万が一誤りがあった場合には、訂正が必要になります。

a. 記載ミスを防ぐ

支払額や源泉徴収額の記載ミスは税務署に対する報告義務違反に該当するため、

調書を作成する際は記載内容を慎重に確認することが必要です。

  • 源泉徴収額の確認: 源泉徴収した金額が給与明細と一致しているか、漏れなく確認しましょう。
  • 会計ソフトを活用することで、記入漏れのリスクを減らせます。

b. 提出後の修正対応

提出後に内容に誤りが見つかった場合は、速やかに修正申告を行います。

特に金額に誤りがあった場合は、税務署からの指摘が入る前に訂正を済ませましょう。

まとめ

法定調書の作成と提出は、年末調整後に行う重要な業務です。

年末までに給与や報酬、賃借料などの支払い内容を整理し、1月末の提出に向けて早めに準備を進めましょう。

また、法定調書の作成には、会計ソフトを活用することで効率化が図れるため、ぜひ活用を検討してみてください。

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