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賞与にも社会保険料はかかる?

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賞与にも社会保険料はかかる?

賞与にも社会保険料はかかる?

2023/07/22

賞与とは

 

賞与とは、「賃金、給料、俸給、手当、賞与その他のいかなる名称であるかを問わず、

労働者が、労働の対償として受けるすべてのもののうち、3月を超える期間ごとに受けるもの」(健康保険法 第3条第6項、厚生年金保険法 第3条第1項第4号)とされています。

賞与は厚生労働省が定めている「労働保険料の算定基礎となる賃金」に含まれており、

支払ごとに保険料を徴収する必要があります。

労働者が手にする賞与の金額は、額面から社会保険料・所得税を控除した金額となります。

 

賞与にかかる税金

賞与にかかる税金には、所得税と社会保険料があり、社会保険には、「公的医療保険」「公的年金保険」「介護保険」「雇用保険」「労災保険」の5種類があります。

賞与にかかる社会保険料と所得税は、

まず社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料・介護保険料・雇用保険料)を差し引いたあとに所得税(源泉所得税)を差し引きます。

 

賞与にかかる税金の計算方法
まずは社会保険料を計算していきます。

 

健康保険料

健康保険料 = 標準賞与額 × 健康保険料率

健康保険料は、事業主と被保険者が半分ずつ負担(労使折半)

健康保険料は、賞与額から1,000円未満の端数を切り捨てた金額(標準賞与額)に健康保険料率を掛けて計算します。保険料率および保険料額は、保険料額表などで確認ことができますが、

保険料率は毎年改定されるので確認しましょう。

 

厚生年金保険料

厚生年金保険料 = 標準賞与額 × 厚生年金保険料率

厚生年金保険料は事業主と被保険者が半分ずつ負担(労使折半)。

厚生年金保険料も、健康保険料と同様に、

賞与額から1,000円未満の端数を切り捨てた金額(標準賞与額)に厚生年金保険料率を掛けて計算します。

厚生年金基金に加入している場合の保険料率は、基金ごとに定められている免除保険料率が控除されます。

 

介護保険料(対象者のみ)

介護保険料 = 標準賞与額 × 介護保険料率

介護保険料は、原則として、事業主と被保険者が半分ずつ負担(労使折半)です。

賞与にかかる介護保険料も、

賞与額から1,000円未満の端数を切り捨てた金額(標準賞与額)に介護保険料率を掛けて算出します。

介護保険料率は、健康保険料率とともに毎年改定されます。

※40歳から64歳の「介護保険第2号被保険者」に当たる場合は介護保険料の合計3種類の社会保険料が課されます。

 

雇用保険料

雇用保険料 = 賞与額 × 保険料率

雇用保険料は、健康保険料・厚生年金保険料・介護保険料とは違い、

賞与額に保険料率を掛けて算出します。

雇用保険料率は事業の種類のほか、事業主か被保険者であるかによっても異なります。

なお、保険料率は毎年見直されます。

 

労災保険料

労災保険料 = 「全従業員の年度内の賃金総額」×「労災保険率」

労災保険料は全額事業主負担です。

事業主が支払っている賃金総額により保険料を計算し、

それぞれの労働者がもらっている賃金によって 保険給付の額が決まります。
保険料率は、業種により異なり、危険度に応じて2.5/1000〜88/1000まで細分化されています。

1年間に労働者に支払う賃金見込み額が350万円(毎月25万×12ケ月+年間の賞与50万円)
の小売業を営んでいる場合は下記のようになります。

令和3年度における業種・保険率では
労災保険率は3.0/1000 、雇用保険率は9.0/1000ですので、
(労働保険料)=(賃金総額)×労働保険料率(労災保険率+雇用保険率)により
令和2年度労働保険料は3,500,000 × ( 3.0/1000 + 9.0/1000 ) = 42,000円となります。

 

賞与の源泉徴収税額

賞与の源泉徴収税額=賞与から社会保険料を差し引いた金額×税率

(1)前月の給与から社会保険料を差し引いた金額 と

(2)扶養親族等の人数を確認します


この(1)と(2)を基に「賞与に対する源泉徴収額の算出率の表」から、税率を求めることができます。

「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和3年分)」は、国税庁のホームページで確認ができます。

 

まとめ

賞与にかかる税金は給与計算でも間違いやすいところです。

また、賞与から徴収した社会保険料と源泉所得税の納付先は、

健康保険組合や協会けんぽ、日本年金機構(年金事務所)、労働局、税務署とそれぞれ異なっています。

期日を守ってしっかり納付しましょう。

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