家賃収入に税金はいくらかかる?
2023/06/22
家賃収入は不動産所得
アパートなど賃貸物件の経営で家賃収入を得た場合、所得税はどのようにかかってくるのでしょうか。
不動産投資を行う際は、税金まで考慮して健全なキャッシュフローを運用を目指すべきです。
所有している土地にアパートやマンションを建てて家賃収入を得ると、利益は不動産所得として計算し、
所得税と住民税を納める必要があります。
不動産所得は所得税の計算における「総合課税」と「分離課税」の内、「総合課税」に該当します。
不動産所得の計算方法
所得税には計算方法の異なる10種類の区分があります。家賃収入は不動産所得に該当するため、
以下のように計算します。
不動産所得=家賃収入-必要経費
賃貸物件の経営において、収入に含まれるものは家賃収入だけとは限りません。
具体的には、以下のようなものを不動産総収入として計上できます。
- 礼金や更新料、管理費など家賃以外に入居者から受け取るもの
- 駐車場賃料(駐車場のみの契約も含む)
- アンテナ基地設置料金や設置した自動販売機からの収入
新しく入居者を迎えるときは敷金と礼金を受け取るのが一般的ですが、
このうち、敷金は将来返還されるため収入には含みません。
一方、礼金は返還されないため不動産収入に含みます。
なお敷金についても、入居者の債務不履行などにより返還しないことが決まったら、
その時点で不動産収入として計上する必要があります。
その他、家賃の滞納などがあったとしても、
いずれ収入を得るものとして不動産総収入に含める必要があります。
次に、ここでの必要経費とは、家賃収入を得るために直接かかった費用です。
以下のようなものが費用として計上できます。
- 物件の修繕費
- 不動産会社に管理を委託する際の管理委託費
- ローン返済額のうち、金利に該当する部分
- 減価償却費
- 入居者を集めるための広告費
- 不動産取得税や固定資産税
また、アパートやマンションを建築するにあたりローンを借りた場合には、
毎月ローンを返済していく必要があります。
このとき経費として計上できるのは、ローン返済額のうち金利に該当する部分のみです。
そして、アパートやマンションを建築した後、
数十年にわたり建物の価値は目減りしていくことになります。
この目減り分を計上するのが減価償却費です。
課税所得・所得税の計算方法
副業として不動産投資をしている場合、不動産所得とサラリーマンとしての給与所得など他の所得と合算することになります。
課税所得=不動産所得+他の所得-各種控除
そして求められた課税所得に税率を掛け、所得税額が計算されます。
所得税額=課税所得×税率-課税控除額
家賃収入の確定申告
1年間の家賃収入と経費は、ご自身で計算して確定申告して、税金を納める必要があります。
以下のような書類が必要となります。
- 不動産所得用の決算書(青色申告の場合)
- 不動産所得用の収支内訳書(白色申告の場合)
- 現金出納帳など収入の分かる書類
- 賃借人の氏名や受け取り家賃額が分かる資料
- 通常や領収書、請求書など経費の分かる書類
- 源泉徴収票(会社員の方)
- その他の所得がある場合、その所得が分かる書類
書類が多いので、期限内に申告を完了できるように準備をしておきましょう。
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